NY為替見通し=ドルの頭は重いか、週末控え米株や中間選挙を控えた米政権の動向に注視

 本日のNY為替市場でドル円は、引き続き上値の重い展開が予想される。ただ、週末を控えて積極的な取引は手控えられやすく、値幅は限られる可能性もある。

 今週、市場が注目していた9月の米消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)は、ともに市場予想を上回り、米国のインフレ加速を示す結果となった。14日のCPI発表後には、米長期金利の指標とされる米10年債利回りが一時5.32%台まで上昇し、ドル円も158.95円まで連れ高となった。しかし、米長期金利はその後、上昇分を吐き出して低下に転じ、昨日発表されたPPIも市場予想を大幅に上回ったにもかかわらず、下落基調は止まらず、一時5.03%台まで低下した。インフレ指標の上振れがドル買いにつながらず、むしろ米金利が低下していることは、ドル円の上値を抑える要因となっている。

 シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づいて算出する「フェドウオッチ」によると、今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での金利据え置き確率は87%超となっている一方、12月に25ベーシスポイントの利上げが実施されるとの予想は77%超まで上昇している。11月3日に米中間選挙を控えており、FRB関係者も緊急利上げを必要とするほどインフレが深刻化しているとは判断していないとみられる。12月に利上げを実施した後は、エネルギー価格の高止まりが今後のインフレ指標にどの程度波及するかを見極める展開が想定される。なお、来年1月にも追加利上げが実施されるとの予想は35%程度にとどまっている。

 本日は米国から9月輸入物価指数、鉱工業生産、月次財政収支など複数の経済指標が発表される。ただ、これまでのインフレ指標を受けた市場の反応を見る限り、指標だけで相場の流れを大きく変えるのは難しそうだ。一方、AI関連を中心とするハイテク株の値動きには警戒が必要となる。前日は反発したものの、14日の大幅下落はアジア株にも波及しており、明確な手掛かりとなる経済指標が乏しい中では、米株の動向に為替市場が敏感に反応する可能性がある。また、トランプ米大統領が中間選挙を前に、政権に有利な政策を打ち出す可能性もある。週末を控えた薄商いの中で、こうした突発的な材料が相場を振らす展開にも注意したい。

・想定レンジ上限
 ドル円の上値めどは、15日高値158.35円。その上は14日高値158.95円から9月24日高値159.04円が抵抗帯。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値めどは、8日安値157.52円。その下は日足一目均衡表・雲下限156.64円。


(松井)
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