ロンドン為替見通し=ポンド、英賃金の鈍化に注目 ユーロは仏債売りの広がりを見極め

 本日のロンドン為替市場でポンドは、序盤に発表される英雇用データを受けた動きが暫く続きそうだ。注目は賃金鈍化が続くかどうか。ユーロは、フランス国内の混乱を背景とした仏国債や仏株の売りがどこまで強まるかを見極める展開が予想される。

 前回5-7月の週平均賃金は、ボーナスを含むベースで前年比3.9%と、前の3カ月の4.2%から伸びが鈍った。金利市場は11月の利上げを9割近く織り込み、来年6月までに計4回の利上げを見込む。賃金の伸びが下げ止まれば、この見方は保たれる。

 逆に鈍化に拍車がかかれば織り込みが削られ、ポンドは売られやすい。明日は英9月CPIが発表され、市場は前年比での伸びの加速を見込む。28日の予算案を前に増税による景気下押しへの警戒も残り、ポンドの上値は追いにくい。

 週明け19日は仏10年債利回りが4.93%前後(前日比で約+0.14%)まで上昇し、独仏の利回り格差も147ベーシスポイント(bp)前後に広がった。ただ、それでもユーロドルは下げ渋っている。ユーロポンドも0.8393ポンドと昨年4月以来の安値をつけた後、0.84ポンド台前半まで戻した。仏資産の売りに比べ、通貨の反応は限定的にみえる。

 むしろ市場が身構えているのは、来年4月の大統領選だ。世論調査では極右政党「国民連合(RN)」のルペン氏が首位を走る。同氏は2030年に赤字をGDP比3%へ戻すと掲げる一方、2023年の年金改革の撤回や欧州連合(EU)予算への拠出を年50億ユーロに抑える方針も示しており、財政計画の実現性を疑う声は根強い。勝利すればEUとの摩擦や中期予算協議の停滞が意識されやすく、選挙まで仏国債のリスクプレミアムは剥がれにくいだろう。

想定レンジ上限
・ポンドドル、16日高値1.3372ドル
・ユーロドル、2日高値1.1285ドル

想定レンジ下限
・ポンドドル、日足一目均衡表・転換線の1.3255ドル
・ユーロドル、15日安値1.1151ドル


(小針)
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