欧州マーケットダイジェスト・14日 株安・金利上昇・ドル下値堅い

(14日終値:15日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=146.57円(14日15時時点比▲0.50円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=164.00円(▲0.50円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1189ドル(△0.0003ドル)
FTSE100種総合株価指数:8585.01(前営業日比▲17.91)
ドイツ株式指数(DAX):23527.01(前営業日比▲111.55)
10年物英国債利回り:4.713%(△0.043%)
10年物独国債利回り:2.699%(△0.019%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
4月独消費者物価指数(CPI)改定値
(前月比)   0.4%       0.4%
(前年同月比) 2.1%       2.1%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は下値が堅かった。韓国政府当局者はこの日、「同国の企画財政省次官が米財務省のロバート・カプロス次官補と5日に会談し、ウォン相場について協議した」と明らかにした。米韓高官が為替について協議したと伝わったことを受けて、関税政策に関連して米国が日本の通貨安に是正を求める可能性が意識されると円買い・ドル売りが優勢となった。18時30分過ぎに一時145.61円と日通し安値を更新した。
 ただ、一目均衡表転換線が位置する145.51円がサポートとして意識されると買い戻しが優勢に。米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いも相場を下支えした。「米政府は貿易交渉の一部としてドル安を模索してはいない」との一部報道が伝わるとドルを買い戻すが動きが広がり、1時30分過ぎには147.11円付近まで持ち直した。

・ユーロドルは頭が重かった。欧州勢がドル売りで参入したほか、ドル円の下落をきっかけに対ユーロでもドル安が進行。19時前に一時1.1266ドルと日通し高値を更新した。
 ただ、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出ると徐々に上値が重くなった。「米当局者は世界各国と貿易交渉を行っているが、その一部に通貨政策の約束を盛り込もうとはしていない」との一部報道を手掛かりにドル買い戻しが加速すると、一時1.1176ドルと日通し安値を更新した。

・ユーロ円はさえない。「米韓政府高官は今月5日に為替について協議した」との報道が伝わると、日米交渉での円安是正議論への思惑につながり、全般円買いが優勢となった。23時過ぎに一時163.74円と本日安値を付けた。また、ポンド円は194.25円、豪ドル円は94.19円、NZドル円は86.53円、カナダドル円は104.49円まで値を下げた。
 ただ、「米政府は貿易交渉の一部としてドル安を模索せず」との報道が伝わると、ドル円の持ち直しとともにユーロ円も164.43円付近まで下げ渋った。

・ロンドン株式相場は続落。足もとで相場上昇が続いたあとだけに利益確定目的の売りが出やすかった。アストラゼネカやヘイリオンなど医薬品株が売られたほか、コンパス・グループやパーシモンなど一般消費財サービスが値下がりした。

・フランクフルト株式相場は5日ぶりに反落。米中の貿易協議が進展するとの期待から買いが継続し、前日には史上最高値を更新した。ただ、本日は利食い売りなどが優勢となったため、反落した。個別ではバイエル(10.39%安)やキアゲン(2.62%安)、ザランド(2.11%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は下落。米債安につれた。

(中村)
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