株式明日の戦略-週間では2000円を超える下落、来週は「待ち」の姿勢で上値が重いか

 21日の日経平均は反落。終値は200円安の66016円。米国の長期金利が上昇して米国株が下落したことを嫌気して、寄り付きから700円を超える下落。いったん戻りを試すも65900円台に乗せたところで売り直され、下げ幅を900円超に広げた。一方、65200円台で売りが一巡するとその後は値を戻し、66000円を上回って前場を終えた。後場のスタート直後には66100円台に乗せて下げ幅を2桁に縮小。プラス圏には浮上できず、13時以降は動意も乏しくなったが、終値でも66000円を上回った。TOPIXは後場に入ってプラス圏に浮上した。

 東証プライムの売買代金は概算で7兆9100億円。業種別では海運、保険、石油・石炭などが上昇した一方、その他製品、医薬品、精密機器などが下落した。証券会社の目標株価引き上げを追い風に、川崎汽船<9107.T>、商船三井<9104.T>、日本郵船<9101.T>の海運大手3社がそろって大幅上昇。半面、証券会社が目標株価を引き下げた電線大手の古河電気工業<5801.T>と住友電気工業<5802.T>が売りに押された。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり883/値下がり622と、値上がり銘柄の方が多かった。米国でサンディスクやマイクロンなどメモリ関連株が買われたことから、キオクシアHDが2%台の上昇。アドバンテストやディスコなど半導体株が堅調に推移した。伊藤忠や三井物産など商社株の一角が大幅上場。米長期金利の上昇を受けて、三菱UFJやMS&ADなど前日は敬遠された金融株に資金が向かった。証券会社の新規カバレッジが入ったHUMAN MADEがストップ高となった。

 一方、米国でウォルマートが決算を受けて急落したことから、ファーストリテイリングや良品計画など小売の一角が警戒売りに押された。AI関連はまちまちとなったが、ソフトバンクGや太陽誘電が弱かった。任天堂、バンナムHD、カプコンなどゲーム株が全般軟調。株式の売り出しを発表したリンテックが大幅に下落した。

 日経平均は反落。ただ、一時900円超下げたものの、終値では常識的な下げにとどまった。19日の安値65133円を下回らなかったことは評価できる。来週は65000円より上で値を固めることができるかどうかが焦点となる。

 今週、週間では日経平均が3.9%安、TOPIXが3.1%安となった一方、グロース250指数が1.4%と週間プラスを達成した。その前の週は、日経平均が4.7%高、TOPIXが3.0%高、グロース250指数が4.7%高と、いずれも大幅上昇。日経平均とTOPIXは今週反動安に見舞われたが、グロース250指数は一段高となっている。来週は日程的に大型株が手がけづらくなると思われるだけに、中小型株優位の相場環境がもうしばらく続く公算が大きい。


【来週の見通し】
 上値が重いか。米国で水曜26日に発表予定のエヌビディアの決算と、27日~29日に開催されるジャクソンホール会議が注目イベント。ただ、ジャクソンホール会議のウォーシュFRB議長の講演は東京時間の金曜夜の予定で、来週の現物市場では消化できない。週を通してイベント待ちの状況が続くことになる。エヌビディアの決算はAI関連を刺激するだろうが、買い材料になったとしても、ウォーシュ議長の講演を前にしては利益確定やリスク回避の動きが出てきやすい。決算が物足りないと受け止められた場合には、AI関連が大きく売られる展開も想定される。今週の日経平均が週間で大きく下落したこともあり、買い手控えムードの強い地合いが続くと予想する。


【今週を振り返る】
 大幅安となった。日経平均は週初の17日は上昇したものの、18日と19日は連日で4桁の下落。19日は2000円を超える下落となり、一時65100円台まで水準を切り下げた。中東の地政学リスクの高まりや日米長期金利の上昇などを嫌気して、AI関連が大きく売られた。米財務省が米長期金利の上昇にブレーキをかける対策を講じたことで20日は押し目買いが入ったものの、米長期金利の低下が一時的にとどまったことから、21日は下落。日経平均は週間では約2697円の下落となり、週足では3週ぶりに陰線を形成した。
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