ロンドン為替見通し=年初来安値を意識しつつ、原油や要人発言を確認する展開か

 本日のロンドン為替市場では、ユーロドルは年初来安値を念頭に置きつつ、原油相場や要人発言を確認してゆく展開となりそうだ。

 まず原油相場について、昨日は一部報道により中東懸念の和らぎによる原油価格の下落が期待されるも、報道内容は両国から公式な声明ではなかったことでその後は下げ渋り。本日朝方にトランプ米大統領から報道を否定する内容が伝わると、時間外のWTI原油先物価格は一時93ドル台後半に上昇した。もしこうした報道が公式発表として伝われば、原油価格が下落して米長期金利が低下する公算である。その場合はユーロドルにも追い風となりそうだ。ただし、これまで何度も交渉の機運が高まっては後退したことを繰り返した経緯を踏まえると、米・イラン間で緊張が高まる場面では原油高を招きやすく、結果米長期金利が上昇してユーロドルの重しとなる展開への備えはしておきたい。

 そうした中、注意すべきはテクニカル面だろう。8月に1.17ドル台での上値の重さを確認した後は軟調な推移が続き、昨日は1.1353ドルまで下落して6月24日に付けた年初来安値1.1325ドルに迫った。もし安値更新となると昨年5月以来の安値水準に足を踏み入れることになると同時に、近くに目標値が乏しいゾーンに入ることとなる。目先的には1.1300ドルといった、きりの良い水準を手掛かりに下値を模索することになりそうだ。

 また、本日は複数の欧州中銀(ECB)高官の発言機会があり、序盤にカジミール・スロバキア中銀総裁、中盤にナーゲル独連銀総裁やエスクリバ・スペイン中銀総裁の講演が予定されている。ともに今後の金融政策方向性を占ううえで、インフレや景気に対してどのような発言をするか確認しておきたい。今月のECB理事会は全会一致で0.25%の利上げとなったが、ECB理事会での投票について中銀総裁は輪番制となっており、今回エスクリバ氏は今回は議決権の担当外(休番)であった。もっとも、同氏は議決権の有無にかかわらず議論には参加しており、南欧出身でハト派寄りと目されているだけに、本日の講演でどのような見解が示されるか注目される。

 経済指標は9月ユーロ圏の経済信頼感や消費者信頼感(確定値)が予定されているものの、通常為替相場に与えるインパクトの小さい点を鑑みると、影響は限定的となりそうだ。

 なお、NY午前に9月米消費者信頼感指数や8月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数の発表が予定されている。来月2日の9月米雇用統計を読み解くヒントとして意識されやすい面もあるだろう。これらの発表を見極めたいとして様子見ムードが漂う展開も想定される。


想定レンジ上限
・ユーロドル、25日高値1.1411ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル、心理的節目1.1300ドル


(川畑)
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