ロンドン為替見通し=ユーロドル、米欧・中銀要人の対談に注目 ポンドはピル氏講演が焦点

 本日のロンドン為替市場でユーロドルは、米欧の金融政策の中枢を担う2人の対談をにらみながらの値動きとなりそうだ。フランスで大規模なデモが再び起き、米国発の株安も続くなか、ユーロの上値は重くなりやすい。ポンドは、利上げを決めた英中銀(BOE)のチーフ・エコノミストであるピル英金融政策委員会(MPC)委員の講演が手掛かりとなる。

 対談は欧州中央銀行(ECB)主催のマネーマーケット会議で、ウィリアムズNY連銀総裁とレーンECB専務理事兼チーフ・エコノミストが登壇する。テーマは短期金融市場が中心で、政策金利の行方に踏み込む場面は限られそうだ。それでも、質疑で原油急落後の物価見通しに触れれば、米欧の金利の先行きを測る材料になる。

 フランスでは5日、全国規模のデモとストライキが行われ、参加者は60万人を超えた。一方、独仏10年債の利回り格差はやや縮まり、仏国債の売りはひとまず落ち着いている。格差が再び開くようなら、ユーロ売りが強まりかねない。米国でAI関連株を中心とした株安が欧州に及べば、リスク回避もユーロの戻りを抑える。

 BOEは5日、政策金利を3.75%から4.00%へ引き上げた。採決は8対1で、反対したマン委員は0.50ポイントの利上げを求めた。金融政策報告(MPR)では、インフレ率が2027年半ばに約5%まで上がると見込んだ。もっとも、次の一手を巡って委員の見方は割れている。テイラー委員は今回を「一度限りの保険的な利上げ」と位置づけた一方、ピル氏は1回の利上げでは「十分でない可能性が高い」との考えを示した。

 金利市場は、12月の追加利上げを5割程度、来年2月までのもう1回の利上げをほぼ織り込み、政策金利は来年夏に4.6%程度まで上がるとみている。ピル氏が追加利上げの必要性を改めて訴えれば、この見方を支える。ただ、住宅ローン金利はすでに上昇しており、利上げを重ねれば景気の減速を招きかねない。タカ派色の強まりが、ポンドの一方的な追い風になるとは限らない。

想定レンジ上限
・ユーロドル、11月4日高値1.1273ドル
・ポンドドル、9月14日高値1.3541ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル、11月2日安値1.1152ドル
・ポンドドル、21日移動平均線の1.3347ドル


(小針)
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