東京為替見通し=ドル円、様子見ムードか イラン停戦協議期待や日米金融政策会合控え
24日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、米国とイランの戦闘終結に向けた交渉報道を受けて163.64円まで下押しした後、米長期金利の低下幅縮小を受けて、163.87円付近まで持ち直した。ユーロドルは、エネルギー価格上昇によるユーロ圏の景況感悪化懸念から1.1365ドルまで下押しした後、1.1391ドル付近まで下値を切り上げた。
本日の東京外国為替市場のドル円は、米国とイランの停戦協議再開への期待感や日米金融政策決定会合への思惑から様子見ムードとなり、伸び悩む展開が予想される。
イラン情勢に関しては、「パキスタンは中断している米国とイランの戦闘終結に向けた交渉の再開を模索している」との報道やトランプ米大統領がイランへの新たな攻撃を行わないよう軍に指示した、との報道などで、停戦協議再開への期待感が高まっている。また、米紙ニューヨーク・タイムズはトランプ政権が、防空システム「パトリオット」用ミサイルの枯渇を懸念して、当面の間攻撃を停止すると報じている。今週も、イラン戦争の関連ヘッドラインや原油動向には注視しておきたい。
7月21日時点のIMM通貨先物の非商業(投機)部門取組での円のネット売り持ちポジションは、152,125枚(売り持ち:259,715枚、買い持ち:107,590枚)となっている。円の売り持ちポジションは、依然として過去最大規模の水準で推移しているが、買い持ちポジションも、円買い介入への期待感から高水準を維持している。
片山財務相は、過度な円安に対して、「断固たる措置を果断にやる」と言い続けているが、先週末公表された米財務省による「外国為替政策報告書」でも、「円相場の過度な変動は望ましくない」との常套句が繰り返されている。しかしながら、日米通貨当局は、1月23日にドル円が159円台の乗せた局面で断行した日米協調レートチェックによるドル高・円安抑制に踏み切っていないことで、中東有事のドル買いと原油価格高騰による円売りが粛々と進行している。
外国為替政策報告書では、「金融政策の正常化は、インフレ期待を安定させ、為替レートの過度な変動を抑制するのに役立つ。インフレが家計の購買力を圧迫している」として、日銀に追加利上げを求めていた。30-31日に開催される日銀金融政策決定会合では、現状の金融政策維持が予想されているものの、先週の報道「日本銀行は利上げペースを半年に1回程度の市場見通しよりも加速させることに柔軟な姿勢」を受けてのタカ派委員による利上げ主張に注目することになる。報道では、「複数の関係者」による見解と報じられており、タカ派の田村委員と高田委員の他の委員、あるいは執行部(総裁、副総裁)に及んでいるのか、要注目となる。
また、片山財務相が言及していた年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の基本資産構成割合(基本ポートフォリオ)に関する報道にも警戒しておきたい。昨年9月の日米財務相共同声明では、年金基金など政府系投資機関による「海外への投資は、引き続きリスク調整後のリターンや分散化の目的で行われ、競争上の目的のために為替レートを目的とはしない」とくぎが刺されていた。
(山下)
本日の東京外国為替市場のドル円は、米国とイランの停戦協議再開への期待感や日米金融政策決定会合への思惑から様子見ムードとなり、伸び悩む展開が予想される。
イラン情勢に関しては、「パキスタンは中断している米国とイランの戦闘終結に向けた交渉の再開を模索している」との報道やトランプ米大統領がイランへの新たな攻撃を行わないよう軍に指示した、との報道などで、停戦協議再開への期待感が高まっている。また、米紙ニューヨーク・タイムズはトランプ政権が、防空システム「パトリオット」用ミサイルの枯渇を懸念して、当面の間攻撃を停止すると報じている。今週も、イラン戦争の関連ヘッドラインや原油動向には注視しておきたい。
7月21日時点のIMM通貨先物の非商業(投機)部門取組での円のネット売り持ちポジションは、152,125枚(売り持ち:259,715枚、買い持ち:107,590枚)となっている。円の売り持ちポジションは、依然として過去最大規模の水準で推移しているが、買い持ちポジションも、円買い介入への期待感から高水準を維持している。
片山財務相は、過度な円安に対して、「断固たる措置を果断にやる」と言い続けているが、先週末公表された米財務省による「外国為替政策報告書」でも、「円相場の過度な変動は望ましくない」との常套句が繰り返されている。しかしながら、日米通貨当局は、1月23日にドル円が159円台の乗せた局面で断行した日米協調レートチェックによるドル高・円安抑制に踏み切っていないことで、中東有事のドル買いと原油価格高騰による円売りが粛々と進行している。
外国為替政策報告書では、「金融政策の正常化は、インフレ期待を安定させ、為替レートの過度な変動を抑制するのに役立つ。インフレが家計の購買力を圧迫している」として、日銀に追加利上げを求めていた。30-31日に開催される日銀金融政策決定会合では、現状の金融政策維持が予想されているものの、先週の報道「日本銀行は利上げペースを半年に1回程度の市場見通しよりも加速させることに柔軟な姿勢」を受けてのタカ派委員による利上げ主張に注目することになる。報道では、「複数の関係者」による見解と報じられており、タカ派の田村委員と高田委員の他の委員、あるいは執行部(総裁、副総裁)に及んでいるのか、要注目となる。
また、片山財務相が言及していた年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の基本資産構成割合(基本ポートフォリオ)に関する報道にも警戒しておきたい。昨年9月の日米財務相共同声明では、年金基金など政府系投資機関による「海外への投資は、引き続きリスク調整後のリターンや分散化の目的で行われ、競争上の目的のために為替レートを目的とはしない」とくぎが刺されていた。
(山下)