株式明日の戦略-米国株安を跳ね返して上昇、アドバンテストの大幅高で流れは変わるか

 30日の日経平均は3日ぶり反発。終値は433円高の61867円。FOMCを消化した米国株が大きめの下落となったことから、売りが先行。ただ、300円超下げて61000円に接近したところで切り返し、開始早々にプラス圏に浮上した。好決算を発表したアドバンテスト<6857.T>が急騰したことで、これまで売り込まれていたAI関連の多くに見直し買いが入った。

 一気に上げ幅を4桁に広げると、高いところでは1400円超上昇して62900円台まで水準を切り上げた。63000円は超えられず押し戻されると、11時辺りからはしばらく値を消す流れが続いた。14時近辺では上げ幅を2桁に縮めたが、マイナス圏入りは回避。その後は盛り返して400円を超える上昇で取引を終えた。AI関連に資金が向かった一方で値下がり銘柄は多く、TOPIXは下落している。

 東証プライムの売買代金は概算で12兆6600億円。業種別では電気機器、その他製品、非鉄金属などが上昇した一方、証券・商品先物、銀行、その他金融などが下落した。上方修正を発表した日立製作所<6501.T>が大幅上昇。半面、1Qが営業減益となったクラフティア<1959.T>が、後場に入って急落した。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり534/値下がり993。上昇の立役者となったアドバンテストが10.9%高。1銘柄で日経平均を約660円押し上げた。決算発表を控えた東京エレクトロンが大幅上昇。上方修正を発表したNECが急伸し、富士通が連れ高した。上方修正や増配を発表したトーメンデバイスがストップ高。ソニーGによる買収提案観測が報じられたタムロンがストップ高比例配分となった。

 一方、AI関連が嫌われていた際に資金の受け皿となっていた銘柄が総じて弱く、三菱UFJやみずほFGなど銀行株が大幅下落。前日大幅高のトヨタが売りに押された。三井不動産や三菱地所など不動産株が米長期金利の上昇を嫌気して全般軟調。AI関連も太陽誘電やレーザーテックは買いが続かず下落しており、ソシオネクストは決算が失望を誘って6%を超える下落となった。

 日経平均は4桁高となったところからは萎んだものの、米国株安を跳ね返してプラスで終えた。このところ海外のAI関連の決算反応の悪さが目立っていたが、アドバンテストは好決算を発表して株価も大きく上昇した。AI関連の流れを変える動きとなるかどうかが注目される。

 あすは日銀金融政策決定会合の結果が公表されるが、6月に利上げを実施したばかりで政策金利は据え置きが確実視されている。引け後に植田総裁の会見とキオクシアHDの決算発表を控えており、これらを前に特に後場は様子見ムードが強まりそう。きょうの終値は61867円。26週線(61028円、30日時点)近辺で踏みとどまった格好となっており、ここで下げ止まれば調整一巡に対する期待が高まる。61000円を割り込むことなく週を終えることができるかに注目したい。
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