ロンドン為替見通し=ユーロドル、欧州債の動向に注意 仏財政再建へ厳しい目

 本日のロンドン為替市場でユーロドルは、欧州債の動向に注意しながら、経済指標や金融当局者の発言を見極める展開となりそうだ。仏財政悪化への懸念が高まるなか、週明けもユーロ売りが先行している。

 経済データは改定値ではあるものの、仏独ユーロ圏の9月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)が発表予定。それぞれ速報値では市場予想を上回り、景況判断の境目となる50を超えている。先週の同月製造業PMI改定値は総じて上方修正されていたため、サービス部門の強さが確認されるようだと、ユーロドルの底打ち感に繋がるかもしれない。

 欧州中央銀行(ECB)高官では、レーン専務理事兼チーフ・エコノミストの講演がやはり注目される。レーン氏は先月、「インフレ率は予想以上に高くなり、長期化する見通し」と言及。本日は、レーン氏が追加利上げを必要とするほどインフレの持続性を警戒しているかがポイントになる。その他、コッハー・オーストリア中銀総裁、シュナーベルECB専務理事、エスクリバ・スペイン中銀総裁も講演予定。

 こうしたなか、欧州債市場ではフランス財政への警戒が続いている。欧州の代表的な債券である独10年債と仏10年債との利回り格差は、140ベーシスポイント(bp)超えと2011年以来の水準まで拡大した。9月初めには90bpを下回っており、安全資産である独債に資金が向かっているのが分かる。

 2日の取引では米雇用統計の弱さを受けた米利上げ観測の後退を追い風に欧州債全体に買い戻しが入ったが、スプレッドの水準はなお高い。2027年大統領選を控えた政治的な不透明感が重なり、財政再建への市場の視線は厳しいままだ。

 なお、ECBには市場の分断を防ぐ国債購入手段があるが、ナーゲル独連銀総裁は1日、ECBの国債購入は特定国のスプレッドを抑えるためのものではなく、あくまで物価安定のための手段だと明言。「スプレッドが拡大すればECBが動く」との期待には限界がある。フランスの財政・政治問題が解消されない限り、ユーロの上値は抑えられやすい状況が続きそうだ。

想定レンジ上限
・ユーロドル、2日高値1.1285ドルを超えると日足一目均衡表・転換線1.1333ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル、2025年5月16日安値1.1131ドル

(小針)
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