ニューヨーク外国為替市場概況・8日 ドル円、続落

 8日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は158.57円と前営業日NY終値(159.62円)と比べて1円05銭程度のドル安水準だった。米国とイランが2週間の停戦とエネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡の開放で合意したことを受けて、中東情勢が悪化することへの懸念が後退。原油先物相場が急落し、株式相場は大幅に上昇した。為替市場では「有事のドル買い」を巻き戻す動きが優勢となり、22時過ぎに一時157.89円と日通し安値を更新した。
 ただ、売り一巡後はじりじりと買い戻しが進んだ。3月20日の安値157.64円や19日の安値157.51円が目先サポートとして働いたほか、米長期金利が上昇に転じたことなどが相場を下支えした。4時過ぎには158.80円付近まで下げ渋った。
 中東情勢が依然として不安定なこともドル買いを後押しした。イランは米国の停戦発表後もイスラエルや湾岸諸国に攻撃を加えた一方、イスラエル軍はレバノンで親イラン組織ヒズボラに対する攻撃を続けていると表明。「イスラエルの『停戦違反』により、ホルムズ海峡を通過する石油タンカーの航行が停止した」との報道も伝わった。
 また、米国・イスラエルは「停戦合意にヒズボラは含まれない」との見解を示した一方、イランのガリバフ国会議長は「停戦合意にヒズボラは含まれる」「米国との停戦合意が破られた」と主張した。

 ユーロドルは3日続伸。終値は1.1663ドルと前営業日NY終値(1.1595ドル)と比べて0.0068ドル程度のユーロ高水準だった。米国とイランの停戦合意を受けてユーロ買い・ドル売りが先行すると、22時過ぎに一時1.1722ドルと3月2日以来の高値を付けたが、買い一巡後は徐々に上値を切り下げた。4時過ぎには1.1644ドル付近まで下押しした。市場では「完全な停戦とホルムズ海峡の通航正常化に期待がかかるものの、火種は多く残ったままだ」との声が聞かれた。
 なお、米連邦準備理事会(FRB)が公表した3月17-18日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では「大部分のメンバーは戦争が労働市場に悪影響を及ぼし、利下げが必要となる可能性を指摘した」一方で、「多くのメンバーがインフレ上昇の長期化は利上げにつながる可能性があると指摘した」ことが明らかに。イラン戦争を受けた米経済の先行きについて「利下げもしくは利上げが必要になる」という、大きく異なるシナリオを巡って当局者が判断に苦慮していたことが分かった。

 ユーロ円は3営業日ぶりに小反落。終値は184.95円と前営業日NY終値(185.08円)と比べて13銭程度のユーロ安水準。20時30分前に一時185.32円付近まで上げたものの、アジア時間に付けた日通し高値185.55円手前で失速。4時30分前には184.87円付近まで下押しした。

本日の参考レンジ
ドル円:157.89円 - 159.71円
ユーロドル:1.1590ドル - 1.1722ドル
ユーロ円:184.81円 - 185.55円

(中村)
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